関節リウマチ

症状

関節リウマチは自己免疫疾患に分類される疾患であります。その症状は関節の軟骨の破壊により関節機能は喪失および関節変形に至る疾患であり日本国内では約336,000人の関節リウマチ患者がいます。(「平成26年リウマチ対策の現状について」平成30年3月26日-厚生労働省健康局がん・疾病対策課)。

関節リウマチ

治療法

現在、従来の関節リウマチの治療法として、消炎鎮痛薬(NSAIDs)、抗リウマチ薬(DMARDs)、ステロイドなどがあります。それぞれの治療方法に対するメリットおよびデメリットは以下の表を参考にしてください。

将来の治療法 メリット デメリット
消炎鎮痛薬
(NSAIDs)
疼痛の緩和効果 疼痛の緩和だけであり根底から取り除くことはできない。
抗リウマチ薬
(DMARDs)
関節リウマチの原因である免疫の異常に作用して、病気の進行を抑えることができる。 効果が不十分な場合には複数の抗リウマチ薬を併用したり、他の抗リウマチ薬に切り替えたりすることがある。
ステロイド 炎症を抑える作用が強力で、関節の腫れや痛み止め効果が高い。 ステロイドを中止すると治まっていた関節の腫れや痛みが再発するため、一度使用し始めるとなかなか中止できない。また、ステロイド使用による副作用がある。(例えば、 クッシング症候群など)

これらの従来治療方法は完治ではなく症状の緩和にその目的があります。しかし、 症状の緩和のために使用される従来の治療法は初期の症状の場合のみ症状の緩和が期待されるため、患者さんの生活の質(Quality of life, QoL)の低下や社会生活の障害となることが多くあります。

幹細胞による治療法とその効果

幹細胞治療を行う場合には、再生医療提供機関(認定病院)において、患者様の腹部より脂肪細胞を少量(10~20グラム)採取致します。その後、当社の研究所において、「細胞の検査」「幹細胞の分離」「幹細胞の培養」「幹細胞の保管」のプロセスを経て、培養保管された患者様の幹細胞を認定病院において、静脈投与により患者様に投与致します。自家脂肪由来間葉系幹細胞を体外で数多く培養し、体内に戻すことで、Treg細胞の生成促進および炎症誘発性や抗炎症記憶T細胞のバランスを回復させ免疫システムのコントロールによって症状の改善を期待して行うものです。あなた自身の細胞を用いるため、他の治療法よりも高い安全性を持つことが期待されています。さらに、関節リウマチに対する新たな治療となるよう、単独で用いられるだけでなく、従来の治療法と併用して、あなたの生活の質(QOL)の向上も目指して実施されます。

論文

Stem cell treatment for patients with autoimmune disease by systemic infusion of culture-expanded autologous adipose tissue derived mesenchymal stem cells.
(Jeong Chan Ra et al.,Journal of translational Medicine, 9:181, 2011)
細胞由来:自家脂肪由来間葉系幹細胞(Biostar社から培養した細胞)
投与対象:ヒト(自己免疫疾患患者)投与方法:静脈投与

Intravenous administration of expanded allogeneic adipose-derived mesenchymal stem cells in refractory rheumatoid arthritis (Cx611): results of a multicentre, dose escalation, randomised, single-blind, placebo-controlled phase Ib/IIa clinical trial.
(Jose M Alvaro-Gracia et al., Annals of the rheumatic diseases, Volume 76, Issue 1, 2017)
細胞由来:他家脂肪間葉系幹細胞
投与対象:ヒト(関節リウマチ患者)
投与デザイン
    試験群A:1.0X106cells/kg
    試験群B:2.0X106cells/kg
    試験群C:4.0X106cells/kg
    プラシーボ群
投与方法:静脈投与(3回投与)

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