重症下肢虚血

症状

重症下肢虚血とは、糖尿病、高血圧症、高脂血症等の持病や加齢を原因として、下肢(足部)動脈の血流障害、血管障害が起きる疾病のうち、一般的に「閉塞性動脈硬化症」と称される病変について、特に重篤な病状を呈するものを「重症下肢虚血」と類別されています。
 本疾病により、「重症虚血肢」と診断される状態になると、安静時にも痛みが持続し、足部に潰瘍や壊疽を生じ、最悪の場合には下肢の切断を要することもあります。

重症下肢虚血

治療法

治療法としては、運動療法や、投薬による内科治療を行いますが、病状が進行する場合には、バルーンやステントを使用した血管内治療やバイパス手術を行う必要があり、高齢者の患者様にとっては身体的負担が大きくなります。

幹細胞による治療法とその効果

幹細胞治療を行う場合には、再生医療提供機関(認定病院)において、患者様の腹部より脂肪細胞を少量(10~20グラム)採取致します。
その後、当社の研究所において、「細胞の検査」「幹細胞の分離」「幹細胞の培養」「幹細胞の保管」のプロセスを経て、培養保管された患者様の幹細胞を認定病院において、静脈内点滴及び下肢への局部注射により患者様に投与致します。
当社では、平成27年11月25日の再生医療法本格的施行以来、重症下肢虚血の治療のために、延べ40件の幹細胞の培養実績を有しております。

論文

Safety and effect of adipose tissue-derived stem cell implantation patients with clinical limb ischemia.
Han Cheol Lee, Sung Gyu An, Hye Won Lee, Jin-Sup Park, Kwang Soo Cha, et al.
Circulation journal, 76, 1750-1760, 2012.
被験者:バージャー病患者12名及び糖尿病性潰瘍患者3名
投与部位:症状の見られる四肢の筋肉

Implantation of adipose-derived regenerative cells enhances ischemia-induced angiogenesis.
Kazuhisa Kondo, Satoshi Shintani, Rei Shibata, Hisashi Murakami, Ryuichiro Murakami, Masayasu Imaizumi, Yasuo Kitagawa, Toyoaki Murohara
Arterioscler Tromb Vasc Biol., 2009;29:61-66, 2008.
使用細胞:マウス脂肪由来幹細胞
使用動物:マウス

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